オランダ人のホーイカースと日本人の佐藤を繋ぐのは、単に「日本」というテーマだけではない。現代の社会問題「自然とテクノロジーの共存」も二人のアーティストの共通のテーマだ。 二人はこのテーマを、シーボルトハウスの地下の貯蔵室から屋根裏部屋、中庭に、庭園にと、インスタレーションで表現する。二人の繰り広げるインスタレーションで、シーボルトハウスの「トランスフォーメーション」が実現する。 トランスフォーメーション╱インスピレーション展は、シーボルトの世界や現代芸術を見せる展覧会ではない。展覧会は、「生」を考えさせてくれる。自然の一部としての人間の姿、事象の繋がり、人間の手がいかに取り返しのつかないものを想像するのか。二人のアーティストは、見逃しやすいものの存在を、見えるように、感じられるようにしてくれる。二人の作品は、世界の中での我々の経験に一段と深みを与えてくれる。 この展覧会の実現には、モンドリアン財団の協力を得た。
2012年10月14日(日)14時 講演:マデロン・ホーイカース&佐藤恵子